実家の片付けはどこから?|親との話し方・進め方・費用と業者選び

食器と布類が並ぶ和室の戸棚と空の段ボール箱

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実家を片付けたいけれど、親が捨てたがらない。遠方から通える日も限られている。そんなときは、家全体を一度に片付けようとせず、本人と相談して、今日手をつける小さな場所を一つ決めるところから始めてみましょう。

まずは玄関で靴を履きやすくする、食卓に食事を置ける場所をつくる、といった身近な困りごとから。自分たちで分ける物と、重くて運べない物を分けて考えると、業者に頼む範囲と予算も決めやすくなります。

目次

最初に親や家族と「何のために片付けるか」を話す

親が暮らしている実家なら、持ち主の意思を確かめながら進めます。「これ、もういらないよね」ではなく、「ここを歩きやすくしたい」「よく使う食器を取りやすくしようか」と、暮らしの不便について聞いてみてください。

本人が残したい物を、子どもの判断だけで捨てたり、留守の間に運び出したりしないこと。迷う物は保留にして、まず本人が手放してよいと言った物から分けます。疲れてきたら、その日の作業はそこで区切りましょう。

亡くなった方の持ち物を整理する場合も、家族が探している書類や形見があります。相続に関係する物を含め、誰が判断するかが決まる前に売却・処分を進めず、関係する家族と相談してください。

  • 片付ける目的:住みやすくする、住み替える、退去するなど
  • 期限:退去日や引渡日が決まっているか
  • 役割:本人との相談、現地作業、業者への連絡、費用の管理を誰が担うか
  • 費用:誰がどの範囲を負担するか。追加の依頼を決めるときは誰に相談するか

実家の片付けを進める4つの手順

1.玄関や食卓など、小さな範囲を選ぶ

部屋中の物を床に広げると、通り道がふさがり、元に戻す作業も増えます。引き出し一段、棚の一段など、その日に片付けて戻せる範囲に絞りましょう。

廊下や出入口に物を積まず、作業する場所と通り道を分けておきます。重い家具の移動や高い場所からの荷下ろしは無理に行わず、手伝う人や搬出を頼める業者を手配してください。

2.貴重品と必要な書類を先に保管する

通帳・印鑑・現金・鍵・契約書類などは、ごみと混ざらない別の場所へ。保管した人と場所を家族で共有し、業者に残りの片付けを頼むときも、その保管場所を作業範囲から外します。

保険や税金、相続などの手続きに使うか迷う書類は保留にして、発行元や手続きを担当する窓口へ必要性を確かめてから処分しましょう。薬、眼鏡、補助具など、今の生活に必要な物も先によけておきます。

3.「残す・手放す・保留」に分ける

分け方を増やしすぎず、まずはこの三つから。手放すと決めた物の行き先は、あとで売る・譲る・処分するに分けます。保留にした物には、誰に何を聞くかをメモしておくと、次の作業につなげやすくなります。

分ける先入れる物の例次にすること
残す普段使う物、本人が大切にしている物、必要な書類取り出しやすい場所へ戻す。作業対象でないことが分かる印を付ける
手放す持ち主が手放すと決めた衣類・家具など使える状態か、回収の手配が必要かを確かめる
保留家族に聞きたい物、手続きに必要か迷う書類確認する人を決める。迷ったまま処分用の袋に混ぜない

写真や手紙は思い出を話す時間にもなるので、生活に必要な場所を片付ける日とは分けても構いません。判断を急がずに進めたいときは、小さく始める断捨離の手順も参考になります。

4.手放す物は、回収日まで決める

袋や箱に分けたら、いつ、誰が、どこへ出すかも決めます。粗大ごみの予約、買取査定、譲る相手との日程調整は、片付けの作業日とは別に時間が必要です。

退去が決まっているなら、先に回収・搬出の予約を取り、残りの作業日を組みましょう。引越し前の片付けスケジュールでは、荷造りと不用品処分を並行して進める流れを紹介しています。

自分で出す物と、業者に頼む物を分ける

実家の片付けを丸ごと依頼するほかに、自分たちで仕分けをして、大型家具の搬出だけ頼む方法もあります。日程、体力、費用に合わせて組み合わせてみてください。

方法向いている場面手配すること
自治体のごみ・粗大ごみ収集家族で指定場所まで運べる実家の市区町村の分別方法、予約日、手数料、出す場所
買取まだ使える家電・家具などを売りたい買取対象、査定料・出張料、買取できなかった場合の扱い
知人などに譲る使いたい人が見つかっている相手の希望、受け渡し日、搬出・運搬を誰がするか
片付け・搬出を依頼量が多い、重い物を運べない、通える日が限られる仕分けを含めるか、運び出す品目、処分方法、総額

まだ使える物でも必ず売れるとは限りません。買取予定の物が残った場合に備え、処分の期限も伝えておきましょう。方法ごとの費用と手間は、不用品の処分方法の選び方で比べられます。

家電4品目とパソコンは、回収先を分けて確認する

テレビ、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は、家電リサイクル法の対象です。買い替える店や購入した店へ引取りを相談し、頼める店が分からなければ実家の市区町村の案内を確認します。リサイクル料金に加え、収集運搬料金も必要です。

パソコンは、メーカーの回収や、対応している自治体・家電量販店などの回収を利用します。写真や書類のデータを残すか決めてから、回収先が案内するデータ消去の方法と費用を確かめてください。

業者に頼む費用は、頼む範囲をそろえて比べる

同じ間取りでも、荷物の量、階段の有無、トラックを停める場所、必要な清掃によって見積もりは変わります。まず「家全体」なのか「この部屋と家具だけ」なのかを決め、その範囲で総額を出してもらいましょう。

下の表は、遺品整理を依頼する場合の基本料金の例です。いずれも税込の最低料金表示で、実際の請求額や一般的な相場を示すものではありません。

スクロールできます
遺品整理の料金例1K1LDK2LDK3LDK
遺品整理プログレス15,000円〜30,000円〜60,000円〜105,000円〜
片付け堂(1Kは1K・1R区分)40,000円〜80,000円〜120,000円〜180,000円〜

プログレスの基本料金には仕分け・搬出・養生・搬出後の清掃などが含まれますが、ハウスクリーニングなどは別料金です。片付け堂は地域や状況によって料金が異なり、店舗ごとの案内があります。実家の所在地に対応するかを確かめ、処分費や清掃をどこまで含めるかも合わせて見積もってもらってください。

親と一緒に進める生前整理なら、その希望を伝えて見積もりを頼みます。たとえば片付け堂の生前整理は、1K・1Rが42,000円〜、1LDKが88,000円〜、2LDKが121,000円〜です。「遺品整理」の料金表を、そのまま別の依頼内容に当てはめないようにしましょう。

予算を抑えたい場合は、家族でできる仕分けや自治体の回収を組み合わせられるか相談します。使わない供養・清掃などの追加サービスを外せるかも聞き、買取がある場合は、作業料金と買取額を分けて出してもらうと、支払額が分かりやすくなります。

業者を選ぶときは、許可と見積書を確認する

家庭のごみを回収するには、市区町村の一般廃棄物処理業の許可、または市区町村からの委託が必要です。古物商や産業廃棄物処理業の許可だけでは、家庭のごみを回収できません。実家の市区町村の窓口で、回収を依頼できる業者を調べましょう。

仕分けをする会社と、廃棄物を回収する会社が別なら、実際に回収する会社名と許可・委託の状況を確かめます。資格や広告の印象だけで決めず、依頼する作業の説明を聞いてください。

訪問を頼む前に、見積もりや出張に費用がかかるかを確認します。そのうえで、同じ作業内容で複数社の見積もりを取り、次の点を比べましょう。

見積もりで見る点聞いておきたいこと
対象と作業内容どの部屋の何を運ぶか。仕分け、搬出、処分、清掃はどこまで含むか
総額と追加料金税・処分費・家電リサイクル・階段作業などを含む支払総額はいくらか。追加になるのはどんな場合か
トラックの容量どこまで積めるか。積み切れない物が出たとき、料金と日程はどうなるか
変更・キャンセルいつから、いくらかかるか。日程変更や作業途中の中止はどう扱うか
当日の進め方立会いは必要か。残す物の確認、鍵の受渡し、電気・水道の使用はどうするか

たとえば、問い合わせは次のようにまとめると伝えやすくなります。

「実家の片付けを相談したいです。場所は○○市の2階、エレベーターはありません。残す物は家族で分け、タンス2台と一部屋分の不用品の搬出・処分をお願いしたいです。見積もりの費用と、追加料金を含む作業内容を教えてください。契約は家族で見積書を比べてから決めます。」

「積んでみないと金額が分からない」など、作業前に総額と内容を示してもらえない場合は、荷物を運び始めてもらわず、その日の作業を断ってください。

作業当日は、残す物と見積もり内容を一緒に確認する

残す物は作業場所からよけるか、目立つ印を付けます。当日の責任者と一緒に、残す物、運び出す物、触らない場所を確認してから始めましょう。

家族が立ち会えない場合は、保管場所や残す品を写真と一覧で伝え、作業中に迷う物が出たら誰へ連絡するかを決めておきます。判断がつかない物を勝手に処分しないよう、対応方法も依頼時に相談してください。

完了時には、残す物が残っているか、頼んだ作業が終わっているか、請求額が見積もりと合っているかを確認します。見積書・契約書・請求書、やり取りの記録は保管しておきましょう。

片付けたあとに空き家が残るなら

売る、貸す、家族で使う、しばらく保有する。家財を減らすこととは別に、建物をどうするかを家族で話しておきましょう。保有を続ける間は、誰が点検し、傷んだ箇所の修繕などを手配するかも決めます。

管理や活用、解体の相談先は、実家の市区町村の空き家担当窓口です。補助を検討しているなら、片付けや工事を契約する前に、対象となる費用、申請の時期、手続きの順番を尋ねてください。

よくある質問

親が片付けを嫌がるときは、どうすればよいですか?

捨てる話を急がず、本人が困っている場所がないか聞いてみましょう。たとえば食器を取り出しにくいなら、捨てずに置き場所だけ変える方法もあります。合意できる小さな範囲から始め、思い出の品は後に回しても構いません。

費用を安くするため、全部自分で運ぶべきですか?

無理に重い家具を運ぶ必要はありません。自分たちで安全にできる仕分けと、搬出を頼みたい物を分けて見積もりを取りましょう。遠方から通う交通費や使える日数も含めて考えると、費用と負担を比べやすくなります。

実家から引き取った物が、自宅に入りません

持ち帰る前に置く場所と使い道を決め、家族が使う分だけ選んでみてください。残すか迷う思い出の品は、受け取る人と保管場所を相談します。自宅でも物を減らしたいときは、大切な物を残して持ち物を減らすコツが参考になります。

契約した後にやめたいときは、どうすればよいですか?

まず契約書と見積書、申込時のやり取りを用意しましょう。見積もりのために呼んだ事業者とその場で契約した場合などは、訪問販売のクーリング・オフが使える可能性があります。対象となる契約では、法定の書面を受け取った日を含めて8日以内に、書面やメールなどで解除を通知できます。

申込みの経緯などによって扱いが変わるため、キャンセル料や解除方法に迷ったら消費者ホットライン188へ早めに相談してください。8日を過ぎていても、書面の不備や解除を妨げられた事情によって対応できる場合があります。相談は無料で、窓口につながると通話料がかかります。

まずは、家族と今日片付ける場所を一つ決める

実家の片付けは、物を減らすことだけが目的ではありません。親が暮らしやすくなること、家族が必要な物を見つけられること、住み替えや退去の準備が進むことを目安に、できる範囲から取り組みましょう。

今日することは、家族と小さな作業範囲を決め、貴重品を別に保管するところまででも十分です。業者へ頼むなら、手放す物と必要な作業を伝え、書面の見積もりを比べてから決めてください。

出典

参照日:2026年9月5日。料金は各社の公式表示による税込の基本料金例です。依頼時には、実家の状況に合わせた見積もりで支払総額を確かめてください。

誤記にお気づきの場合は、お問い合わせページからお知らせください。

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